蜂蜜と遠雷
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2020/2/13
第一印象は、あー映画化されたやつね。
軽い感じなのかな?で、ピアノコンクールの話しだということがわかり、そんなのでこの分厚い上下2巻がもつの!?と余計なお世話をした自分が恥ずかしいくらい、グイグイ引き込まれて2巻を一気読みしてしまいました…。明らかな天才ピアニスト3人と、遅咲きのピアニスト1人のお話。
わたしが読み始める前に、夫がふざけて音読をしたら、こっぱずかしくなるような大袈裟な表現の連発で冷めてしまってしばらく放置…ゴメンナサイ。
だが、改めて1人静かに読んでみると、頭の中で鳴らす文章のテンポの良さ、表現の巧みさに、個性豊かな登場人物が生き生きと動きだし、ピアニストたちの弾くショパンが、バルトークが、そして現代曲の菱沼忠明(創作上の作曲家・映画では藤倉大が作曲)まで頭の中で見事に鳴り響き、あっという間に上下二巻を読破。音読と黙読の違いをまざまざと見せつけらた、文章の不思議さを感じた本でした。
しかし、音楽家のステージでの異世界を感じるあの感覚、そして作品に対するアプローチの仕方を、よくもまああんなに文字で擬似体験させれるもんだな!とこの作家の力量に感動さえしました。イメージを言葉にする。凄いことです。
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