音楽療法ってそもそもなに?(加筆)

音楽療法ってなに?

東広島のピアノレッスンと音楽療法がうけられる
‘心のバリアフリー‘の音楽教室の高橋です。

音楽療法とは何かということについて今日は基本的なことを書いてみたいと思います。
音楽療法とは、難しく言うと、音楽のもつ生理的、心理的、社会的働きを用いて

○心身の障害の回復

○機能の維持改善、

○生活の質の向上、

○行動の変容などに向けて、

音楽を意図的、計画的に使用すること。
(日本音楽療法学会の定義より)・・・とあります。

なんのこっちゃ、ですね(笑)

わかりやすく訳してみたいと思います。

自閉症の子どもさんを対象に平たく言うと、音楽を使って、

○子どもさんの障害の回復

○行動を良い方向に変化させる

○今持っているスキルを維持、そして伸ばす

○楽しい!と思えることを作ってあげられる

…と考えればよろしいかと!

具体的には、

セラピストと一緒に楽器を弾いたり、
歌を歌ったりすることによって
社会性・言語能力・運動能力など、を養っていくのです。
(もちろん音楽能力もあがります!)

もともと音楽には人の能力を刺激する力がたくさん備わっていますが、勉強と経験を積んだセラピストが行うセッションを受けることにより
より速く・確実に能力を養うことができるようになります。

音楽療法に向いている人は?

 

2020/2/20

どんな人(対象者)が音楽療法にむいているか、ですが、子どもが対象だとやっぱり第一の候補は
○音楽が好きな子…です

ASDのお子さんを例に考えてみます

言葉はまだあまり話さないのに、歌をずーーっと口ずさんでいる子っていませんか?
こういったお子さんは、音楽が大好き。
メロディーにのった指示ならばよく通ることもしばしば

または、曲がかかるとノリッノリになる子たち。
音楽への興味が人一倍なので、音刺激での療育がとても有効です。

あとは、この音楽好きなパターンでいくと

▶︎ウィリアムズ症候群
が当てはまります。
ウィリアムズ症候群は音楽がとっても好きな人たちです。私は日本で2人、音楽療法をしたことがありますが、その音楽好きなエネルギーはなかなかのものです

▶︎ダウン症候群
のお子さんたちも、人にもちろんよりますが、音楽好きさんが多い印象ですよ

ウチの子、そんなに音楽が好きってわけでもないけど、大丈夫かしら!?って思われても、
心配しないでくださいね!
必ずしも音楽に人一倍興味がある子しか有効ではないというわけではありません。

米国の特別支援学校でグループ音楽療法をしていた経験から言うと、
ほとんどのお子さんは
音楽が好きで、音楽療法の時間を楽しんでくれます。

慣れるのにも時間がかかる子達です。
のんびり、でもしっかり変化は逃さずに
まずは、楽しむことから始めてみましょう

 

アメリカの音楽療法の主要4学派 

2020.3.18

東広島のピアノレッスン&音楽療法が受けられるオレンジスタジオ代表の高橋です。

今日は、タイトルにもあるように、アメリカでの主要な音楽療法の流派のことを書きたいと思います。アメリカにも流派なんてあるんだ!??って思われる人もいるようですが、あります。

心理学の流派ご存知ですか?アドラー心理学や、ゲシュタルト心理学、新フロイト派…などなど同じ人の心を扱う学問だけどアプローチが違うように、音楽療法も同じ音楽を使うけれどアプローチ方法が違います。

異論もあるかと思うのですが、私はこう教わりましたし、事実この4つだと思います。
もしご意見があれば、ぜひコメント欄にお書きください!!!!私も勉強になります。

ちなみにこれは、他の分野の研究者・大学関係者の方が、こぞってメモを取り出す超重要分類です。

①  行動療法にもとづく音楽療法 

アメリカでのメインストリームはこれ。
行動療法を考えの基本として、科学的分析、データ解析から人間の行動を音楽によって変化させる。

②  精神分析にもどづく音楽療法 

テンプル大学が中心。
GIM(音楽を使ったイメージ誘導法)も含む。

③  人間性心理学にもとづくアプローチ 

ノードフロビンス音楽療法。
ニューヨーク大学が中心。
即興音楽を使っていく。

④  神経学的音楽療法 

コロラド州立大学が中心。
体の機能に注目した音楽療法。主にリハビリに使われる。

…また詳しく加筆していきますね。

ピアニスト・米国認定音楽療法士
高橋 加良子

音楽療法士のなりかた

 

2020.5.11

東広島のピアノレッスン&音楽療法が受けられるオレンジスタジオ代表の高橋です。

高校生や、大人の方にも時々聞かれるのですが、高校生や、大人の方にもときどき質問を受けます。

Q: 音楽療法士になりたいのだけど、どうすればよい!?

シンプルな答えは…
A: 学校に行きましょう!

残念ながら、独学やちょっとした通信コースで学べるほど単純な分野ではありません。

しかし、大人の方で既に心理系のお仕事についている、または音楽のお仕事についている、という方でしたら、通信コースや、学会が認定している講習会をコツコツとっていけば、資格は取れます。

そして、めでたく学校に行った、卒業した!そこから、また現実の試練が待ち構えています。
仕事があるかどうか。そこからは個人の努力と資質と運(と縁)です。

厳しいですが、そこは覚悟を決めてほしいところです。
人間、覚悟ができるかできないかでその後の人生が大きく変わると思っています。

さて、学校ですが、今の日本にはいくつかチョイスがあります

①大学
②専門学校

①も②も、通う前にぜひ調べていただきたいことがあります。

資格の種類が一体何なのか、ということ。

日本の音楽療法の現状では国家資格というものはありません。私が留学していたアメリカでも国家資格はなかったですが(そもそも国家資格の概念がない)、協会認定の資格があれば、どうにかなります。

日本では、学会認定資格とそれに近いものがあります。

一番、厳しい資格が
日本音楽療法学会認定の認定音楽療法士資格。
そして、その次(だと個人的に思ってるもの)が
全国音楽療法士養成協議会の音楽療法士資格。
自分の希望する大学が、どちらの資格をとれるのか、じっくりよく考えてくださいね。

① 日本音楽療法学会 資格試験受験認定校一覧

② 全国音楽療法士養成協議会 加盟校一覧 

 

ピアニスト・米国認定音楽療法士
高橋 加良子

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